―ライトハウス キッズアカデミーを立ち上げた経緯を教えて下さい。
もともと就労継続支援B型の事業として、視覚障害者の就労支援で、国家免許を取得された方たちが働けるリラクゼーションサロンを運営していましたが、コロナの影響でお客様が激減し、マッサージ事業が頭打ちになってしまいました。
それまでは悠々自適とは言いませんが、なんとかやってこられたものが回らなくなり、「この様子では、コロナが収まってもお客様が以前のように来るまで、もう2,3年かかるな」と。それで別の事業に踏み出そうと決意しました。
―児童デイサービスに着目したのは、どういった理由からでしょう?
以前から音楽療法士として児童デイでも働いていまして、児童デイに関してはコロナ渦でも児童の利用が途絶えることなかったんですね。かつ日本は少子化でありながら、障害児が増えているという実態からしても、児童デイは今後も需要がありそうだと思いました。
マッサージ事業と並行してパソコン訓練を主としたIT事業もやっているのですが、児童デイを運営すれば、その子供たちが将来的にIT事業の方に移行して活躍することができる。それは子供たちの児童デイ卒業後の進路にもなりますし、法人としても長期利用が見込まれるので、安定した運営になると考えました。
―逆境の中で、新しいアイディアを生むことができたのですね。
はい。それと前々から児童デイの問題点を感じていたことも、立ち上げに影響しています。
私が行っていた児童デイは、中学生になると来なくなったり、音楽療法に参加してくれなくなるのですが、施設さんは「中学生は参加しなくていいので、一番小さい子に合わせて欲しい」と言うんですね。「だったら、中学生以降の人たちはどこで支援を受けられるんだろう?」と常日頃、疑問を持っていました。
―Will Standを利用されるに至った経緯を教えて頂けますか?
児童デイの立ち上げに際して、相談事業所を運営している知人に相談しながら進めていたのですが、児童分野の運営の経験が無いので、どのように段取りしていけば分からず、困っていました。
そのため、児童支援の経験のあるスタッフを採用し、彼らからノウハウを頂戴しながら主体的に動いてもらってオープンできたらと思っていたら、スタッフからは不満ばかりが出て、自ら動く気配がなく…。このままではオープン出来なくなってしまうと考えていた時に、板垣さん(NPO法人アイ・コラボレーション神戸 理事長)の事業所へ、実証実験の依頼で利用者さんを連れて行くことがあったんです。
「今度、児童デイを立ち上げるんですよ」とお話したら、板垣さんが「児童デイを支援するWill Standという会社を紹介しましょうか」と。それで、ぜひお願いしますと、それがWill Standさんと出合ったきっかけでした。
―Will Standの仕事について、率直なご感想を教えて頂けますか?
主要スタッフの方が3人いらっしゃって、運営の視点を持った方、営業の視点を持った方など、様々な視点からアプローチを考えて下さっている印象です。一方向だけではなく色んな可能性を提案して頂き、一緒に考えながら先に進めている実感があります。
それに、担当者の方がすぐに動けなくても、どなたかがすぐ代わりに動いて下さるので安心感があります。滞って動かなくなっていた立ち上げが、Will Standさんにお願いしたことで一気に進んでいきました。