―どのような経緯で福祉事業に携わることになったのですか。
障害福祉や高齢福祉に関心が高かったわけではないのですが、父が難病になったことがきっかけでした。
家庭環境的に私一人で24時間、父の世話をしなければならなかったので、サポートしてくれる事業所さんを探したもののなかなか見つからず。自分でやるしかないという経緯で2009年、会社を立ち上げました。
―放課後等デイサービスを立ち上げた経緯は?
今から6~7年前、父が余命宣告を受け、残り1年は持たないという状況の中、ふと会社の現実を見てみると父が売り上げの8割を担っていて、残りの2割は中高生の移動支援でした。
中高生の移動支援は平日夕方と土日という限られた時間が主ですし、利用者1人に対して1人のスタッフが必要で、依頼を断ることも多かったので「移動支援以外に収入を持っておかないと、えらいことになるな」と危機感を感じて。
―それで放課後等デイサービスを?
はい。2015年に立ち上げました。当時の法律では保育士や児童指導員は必要なかったですし、幸い、父につきっきりで家にいる時間が長かったので、自分で調べて申請。法律理解という観点でとてもプラスになりました。
―立ち上げ当初を振り返って、どんなことが印象に残っていますか。
子育てをしたことがないですし、保育士でもないので最初は苦労ばかりでしたね。今だから言えますけど、放デイを始めた当初は子供が苦手だったんですよ(笑)。
療育の経験もなく引き出しが少なかったので、ただ叱るだけになってしまっていた自分がもどかしくて、つい現場の子たちに頼ってしまいました。
―現在はいかがですか。
子供が大好きになりました。色んな経験を積み重ねたことで、他人の子供ですけど愛情を持って接することができるようになったので、放デイをやって良かったと思います。
―立ち上げ当初、どのような放デイを目指していたのでしょう?
「うちらしい放デイは何だろう」と考えた時に、もともと24時間の訪問介護をやっていて利用者さんからのニーズが高かったので、外出のお手伝いと夜遅くまで預かること、そして土日営業はやろうと。
利益度外視でしたけど、利用者さんのことを考えると、その3つは外せないと思いました。
―ニーズが高いとはいえ、ご苦労もあったのでは?
大変さよりも楽しいことの方が多かったですよ。20時に利用者さん3~4人と一緒に夜ご飯を食べながら深い話をしたり、親御さんに感謝されることもありました。
ただ、2017年に法が改正されて保育士や児童指導員が必要になり、ふと立ち止まって考えてみた時に、「質の高い療育とはどういうものだろう?」と。夜に預かることは療育につながっているのだろうか。夜ご飯を食べさせることは良いことなのか。放課後等デイサービスの趣旨からずれているんじゃないか。そう自問自答することが増えました。
―現在の営業は、平日も土日も18時半までですね。
ご相談頂ければ夜間にも対応していますが、営業時間を18時半までにして、シフト制にしないことでスタッフが子供たちにきちんと向き合えるので、結果的に療育の質が上がっていると感じます。
毎日同じスタッフと顔を合わせることで子供たちが安心している様子が見受けられますし、お互いに良い信頼関係が築けていると思います。
―立ち上げ当初を振り返って、どんなことが印象に残っていますか。
子育てをしたことがないですし、保育士でもないので最初は苦労ばかりでしたね。今だから言えますけど、放デイを始めた当初は子供が苦手だったんですよ(笑)。
療育の経験もなく引き出しが少なかったので、ただ叱るだけになってしまっていた自分がもどかしくて、つい現場の子たちに頼ってしまいました。
―現在はいかがですか。
子供が大好きになりました。色んな経験を積み重ねたことで、他人の子供ですけど愛情を持って接することができるようになったので、放デイをやって良かったと思います。
―立ち上げ当初、どのような放デイを目指していたのでしょう?
「うちらしい放デイは何だろう」と考えた時に、もともと24時間の訪問介護をやっていて利用者さんからのニーズが高かったので、外出のお手伝いと夜遅くまで預かること、そして土日営業はやろうと。
利益度外視でしたけど、利用者さんのことを考えると、その3つは外せないと思いました。
―ニーズが高いとはいえ、ご苦労もあったのでは?
大変さよりも楽しいことの方が多かったですよ。20時に利用者さん3~4人と一緒に夜ご飯を食べながら深い話をしたり、親御さんに感謝されることもありました。
ただ、2017年に法が改正されて保育士や児童指導員が必要になり、ふと立ち止まって考えてみた時に、「質の高い療育とはどういうものだろう?」と。夜に預かることは療育につながっているのだろうか。夜ご飯を食べさせることは良いことなのか。放課後等デイサービスの趣旨からずれているんじゃないか。そう自問自答することが増えました。
―現在の営業は、平日も土日も18時半までですね。
ご相談頂ければ夜間にも対応していますが、営業時間を18時半までにして、シフト制にしないことでスタッフが子供たちにきちんと向き合えるので、結果的に療育の質が上がっていると感じます。
毎日同じスタッフと顔を合わせることで子供たちが安心している様子が見受けられますし、お互いに良い信頼関係が築けていると思います。
―Will Stand利用後に課題が解決されたことで、新たに取り組んでいることなどはありますか。
放デイを多店舗展開することですね。多店舗展開しようと思えたのはWill Standさんや現場で頑張ってくれているスタッフが私に勇気をくれて、後押ししてくれたからです。
多店舗展開を進めるにあたっては人が定着することが何よりも大事ですので、技術的な教育はもちろん、障害への理解、療育への理解を養うために、まずは中間層、リーダー格への研修が必要だと考えています。
―人の定着は、どの事業所さんもご苦労なさっているようです。
この業界全体が“おしゃれな職業”になれば、もっと働きたい人が集まると思うんですよね。例えば美容師さんやアパレルの店員さんは、たとえ低賃金で重労働だとしても、おしゃれなイメージがあるので憧れる人が多い。この業界は、そこが足りないのではないでしょうか。
―面白い発想ですね。
実際にうちの訪問サービスでは、ヘルパーではなくケアアテンダント、略してCAと呼んでいますし、利用者さんはユーザーさん、スタッフをワーカーと呼ぶことを定着させています。
これを放デイにも取り入れて、かつ、おしゃれな服で、おしゃれな空間で、おしゃれな仕事をする環境を整えることで、うちで働くことがステータスと思ってもらえるように改革していきたい。他社との差別化を図るという点だけでなく、うち発信で業界全体が変わるきっかけになればと思います。
―今後、Will Standに期待することはありますか?
入って頂いて本当に良かったと思っているので、他の事業部のマニュアル作りや、就労B型のリーダー育成に関してもアドバイスを頂けたらと思っています。今後ともよろしくお願いします!
―最後に余談なのですが、社名のViento、風・福祉会という社名はどんな思いで名付けられたのでしょう?
Vientoはスペイン語で風の意味。風・福祉会もそうですが“風”というのは、父が好きだった言葉「風林火山」が由来になっています。
父は歴史好きで、経営者でしたのでビジネス感覚が優れていて、「ビジネスはスピードが大事。一度やり始めたらスピード感を持って進むことが大事だ」と、よく言っていました。福祉業界は10年遅れている、とも。その言葉が脳裏にあり、スピード=風だなと。そういった思いで名付けました。
―会社の立ち上げ、そして社名もお父様の影響なのですね。
はい。経営者の先輩として尊敬していますし、私がふと立ち止まった時に原点に返れる良い社名だと思っています。父の言葉を思い出して「スピード感がない。こんなことしてる場合ではない」と自分を奮い立たせることができますから。